

ーーまず、上野西小学校に通う外国籍の児童生徒の状況や、言葉サポートの背景について教えてください。
本校には現在、公表数値として50名の外国籍のお子さんが在籍しています。一番多いのはブラジルのポルトガル語で、フィリピンのタガログ語、そして最近では技能実習生制度などの影響もあり、ベトナム語を話すご家庭も増えてきました。ペルーなどのスペイン語や中国語を必要とされるご家庭もあります。昔から南米出身の方が多く暮らしていらっしゃることもあって、「最近急に増えた」というよりは、tetoru導入前から多言語でのサポートが必要な地域でした。
学校としては「初期適応教室」(約3ヶ月間、日本語に慣れてもらうためのクラス)を開いたり、教育委員会から派遣された通訳さんに入っていただいたり、通訳用のタブレットを用意したりと工夫を重ねてきましたが、やはり外国にルーツを持つ保護者の方々との日々の連絡においては、お互いにもどかしさを感じる場面がありました。
ーーtetoruを導入される前、保護者の方とのやり取りではどんな課題がありましたか?
電話口では、できる限り「やさしい日本語」で丁寧にお話ししようと意識するのですが、どうしても細かいニュアンスがお伝えしきれない場面がありました。言葉だけでなく、身振り手振りや表情を交えて丁寧にお話ししたいからこそ、「一度、学校にお越しいただけますか」とお声がけすることが多くなっていたんです。
その一方で、保護者の皆さんも日中はお仕事をされており、ご都合がつかないことが続くと、大切なお知らせが届きにくくなってしまうのではないかという心配もありました。対面で温かくお話しすべきことと、日々のちょっとした連絡事項を、お互いに負担なく整理して切り分けられる仕組みがどうしても必要でした。
ーー翻訳機能のあるプレミアムプランを導入したきっかけを教えてください。
本校は教育委員会の一括導入ではなく、学校単独で申し込みをしました。まずは最初のステップとして、欠席のご連絡や翌日の持ち物などを、特定の保護者に配信できる個別連絡機能搭載のベーシックプランからスタートしました。
その後、tetoruで【多言語翻訳機能】が使えるプレミアムプランが出たと知って、すぐに切り替えを決めて動きました。以前使っていた連絡アプリに翻訳機能が付いていたこともあり、現場の先生たちからも「言葉の壁があるこの学校には、ご家庭とつながるために翻訳機能が絶対に必要なんです」という強い想いがあったからです。月額5,000円(税別)という費用も、保護者の皆さんやPTAの皆さんが深く理解してくださり、PTA会費から予算を出していただけることになりました。ご家庭ごとのご負担も少なく抑えられ、みんなの想いが一つになって導入することができました。
ーーtetoruが入ってから、日々の先生方のやり取りや保護者対応にはどのような変化がありましたか?
まず【個別連絡機能】ですが、欠席のご連絡をいただいた際、これまでは電話口でお伝えしていた「明日の時間割」や「持ち物」「宿題」などを、テキストでサッとお送りできるようになりました。保護者の方が電話を聞きながら急いでメモを取るご面倒もおかけしませんし、正確にお伝えできます。お電話がつながらず留守番電話になってしまった時も、「さきほどのお電話の件ですが」とメッセージを添えられるので、お互いにすれ違いがなくなりました。
そして何より【多言語翻訳機能】についてですが、正直なところ、学校側で「どこまで正確に伝わっているか」という手ごたえ自体は直接測りかねる部分もあります。ですが、tetoruのデータ上で保護者の皆さんのスマホで表示された翻訳回数が実に2,000回近くあるとお伺いして、これだけ活発に使っていただけているのは本当にありがたいことだなと感じています。
翻訳機能のおかげで、保護者の方がご自身の母国語で連絡内容をしっかり読み解いてくださるようになり、ちょっとしたお知らせのためにわざわざお仕事を調整して来校いただく必要がなくなりました。教員側も「読んでくださったな」と既読で確認できるので、精神的にもすごくホッとしています。
ご家庭のニーズに応える工夫。「その他」項目の追加で柔軟な連絡が可能に
ーー「欠席連絡のカスタマイズ機能」なども上手に活用されているそうですね。
はい、【欠席連絡のカスタマイズ機能】を使って「その他」という項目を新しく追加しました。これまでは「欠席・遅刻・早退」しか選べなかったので、学童保育へ行く連絡や「下校時にインフルエンザの予防接種へ行きたい」といった、ご家庭からの様々な諸連絡をどこに入力してもらうかが課題で、保護者の方からもご要望をいただいていたんです。
「その他」を増やしたことで、こうした多様なご連絡もスムーズに受け取れるようになり、学校としても大変重宝しています。
言葉の壁による不安や、保護者の皆様に「わざわざ来校してもらう」申し訳なさが減り、情報伝達と対面での交流を心地よく切り分けられるようになりました。これからも保護者の皆さんの声に寄り添いながら、tetoruを利用していきたいと思っています。