ーーまずはtetoru導入の目的やきっかけについてお伺いできますか。
北九州市では、一昨年保護者連絡や出欠確認をできる他社のツールが市内の全児童クラブに整備されました。そこから最初の1年はサービス利用費の補助があったのですが、2年目以降はクラブごとの負担となって高額だったため、ほかに何かないかと調べていたときにtetoruを知りました。tetoruは小学校でも導入が始まっていましたし、費用も安価だったので、まずは実際に学校内で使っている状況を見せてもらいました。その上で、「私たちも使いたいな」と思ったのが導入のきっかけですね。
ーーtetoruを導入する前は、どのような連絡手段が使われていたのでしょうか。また他社のツールとtetoruを比較・検討などはされましたか。
もともとは連絡帳と電話だけで、一昨年整備された他社ツールも実際にはほとんど使っていませんでした。QRコードをかざしての出欠確認機能があって、近隣のクラブが試験的に導入していたのですが、人数が多いと行列ができて大変だしWi-Fiがない部屋ではうまく使えないんですよね。Wi-Fiを引こうと思ったら別途費用もかかりますし。児童クラブではそこまでの機能は必要なくて、それよりも欠席や早退などの連絡が重要なんです。だから保護者も使い慣れていて、出欠連絡もしやすいtetoruがよいだろうということになりました。
ーーtetoruの導入後、具体的にどのようにお使いいただいているかという活用事例などがあればお聞かせください。
まずは、欠席の電話連絡が大幅に減りました。保護者からかかってくる電話は、子どもたちが来る忙しい時間帯と重なることが多くて対応が大変だったのですが、それがなくなりましたね。また欠席連絡がないけど来ていない子がいるとなると、クラブ側から保護者に電話で確認をする必要があったのですが、それもかなり減少しました。例えば土曜日の朝一の出欠確認の電話は、導入前だと一日で10件、20件あったのが、今はあっても1件、2件になっています。
この欠席連絡は「平日なら14時まで、土曜日や夏休みなら9時半までにください」と決めたところ、時間までにほとんどの連絡が来るようになって、出席簿の記入やおやつの準備なども非常にやりやすくなりましたね。今年度からは国の決まりで、安全管理のために出席確認をきっちりしなければならなくなったので、すごく助かっています。
また備考欄には、体調不良や用事ができたといった具体的な内容を入れてもらえるので、お休みの理由や状況も把握できています。
あとは、イレギュラーな日の出欠確認もしやすくなりました。
ーーイレギュラーな日というのはどのような日でしょうか。
例えば小学校で避難訓練や集団下校などがある日は、下校時間が早まります。学校側も連絡はしていますが、保護者の方も忘れていることがよくあるんです。そういった日も「今日は避難訓練で、何時の下校です」「クラブ欠席の連絡は何時までにお願いします」と連絡をすることができます。そうすると保護者からの連絡も一斉に届きますので、イレギュラーな日の出欠確認の手間もかなり減りました。
あとは、台風や大雪の日ですね。大雪の日はクラブを開けることもあるので、「クラブを開所、休所」という連絡もしやすくなりました。台風や大雪の日は、まず小学校からtetoruで学校が休校かどうかのお知らせが届きます。そのあとクラブ側からも、休所するのか開けるのか、開ける場合は何時から受け入れが可能かといった情報を送っています。
特に悪天候の際は、スタッフが自宅から連絡できるのが非常に便利ですね。以前は誰かが必ずクラブまで来て電話番をしていたのですが、その必要もなくなりました。台風のときなどは職員の安全面も考慮したいので、自宅から操作できるのは非常に助かります。
ーー出欠確認以外では、どのような場面でtetoruをご活用いただいているのでしょうか。
例えば夏休み中の出欠確認書類を提出する締切や、お誕生日会など行事のお知らせもtetoruで送っています。保護者の方々も忙しいので、いつまでに何の提出が必要なのか、いつどんな行事があるのかを携帯で確認できるのは便利だと思います。既読機能で、どの程度の保護者に見てもらえたのかが確認できるのも助かりますね。
あとはクラブでバスハイクという遠足のような行事を実施したのですが、tetoruで「出発しました」「昼食時間です」「今この辺を通過しています」「何時頃に帰ってきます」といった情報を連絡していました。保護者の方も安心できますし、お迎えに行く時間もわかりやすくお知らせできたと思います。
最近では、子ども食堂のお知らせも連絡しています。お子さんが土曜日にクラブを利用する際、お昼を子ども食堂で食べてほしい場合はその申し込みができるQRコードを送っています。
ーーtetoruを使って、小学校とクラブで連携するような場面もあるのでしょうか。
例えば学級閉鎖が発生すると児童たちはすぐに下校となり、小学校はtetoruで保護者にその旨を連絡します。そうなったらクラブを開けて、急いで受け入れ体制を作らなければなりません。以前は小学校から電話をもらっていたのですが、tetoruの導入後は保護者と同様の連絡がクラブのスタッフにも届くようになっています。小学校側も、忙しい中で電話をする手間が減って、楽になったのではないかと思います。
ーー実際にtetoruを使われている保護者の皆さまからは、どのようなお声が寄せられていますか。
今までは電話か連絡帳で連絡をしなければなりませんでしたが、tetoru導入後はお仕事の合間に手元の携帯から連絡事項が送れるので、非常に便利になったという声を聞いています。
ーースタッフの皆さんはパソコンを使ってご利用いただいているかと思いますが、難しかったところや使いにくいところなどはありましたか。
学校利用が基準となっているので、名簿を作る際にコードの入力を求められますが、クラブではそういったコードがないので操作に苦労しました。それ以外では、それほど難しいことはないですね。
ーーtetoruを使った今後の将来的な展望などはありますでしょうか。
紙のおたよりもまだ作ってはいるのですが、今後は小学校でもペーパーレス化に向かっていくようなので、クラブ側もそれに倣おうと考えています。保護者の中には、意外と紙のおたよりを見ていないという方も多いんですよね。最近は皆さん紙よりも携帯のほうが確認しやすいかと思いますので、ペーパーレス化を進めていきたいですね。
このように、実際にtetoruを導入していただいた放課後児童クラブ・自治体・学校の皆さまからは、さまざまな効果や反響の声をいただいております。