ーーー自治体連絡機能を導入した背景について教えて下さい。
岡山県鏡野町教育委員会がtetoruの自治体連絡機能を導入したきっかけは、岡山県の公立小・中学校の働き方改革緊急宣言でした。教職員の負担軽減と業務効率化が求められ、特に校務のICT化において、児童生徒の欠席連絡や学校だより等の保護者への文書をデジタル化する必要がありました。
実際に鏡野町では、導入前から学校現場でのイベント案内や配布物が多く、教職員の負担が大きいことが課題でした。また、災害時の休校連絡などの重要情報発信についても、各校で個別に行われていたため、連絡のタイミングにばらつきが生じ、保護者の間で混乱を招くこともありました。安全に関する連絡は特に重要で、記載内容や表現方法にも神経を使う必要があり、学校担当者の心理的負担も大きかったと考えられます。これらの問題を解決するために、tetoruの自治体連絡機能の導入を決めました。
ーーー鏡野町での自治体連絡機能の実際の運用・活用方法について教えて下さい。
実際の活用方法としては、学校の閉庁期間のご案内、災害時の休校情報や町主催イベントの案内、水難事故や感染症への注意喚起、通学路周辺のクマ出没情報などを配信しています。配信頻度は月2-3回程度を目安としています。配信する内容については、教育委員会内のtetoru保護者ユーザーの意見を取り入れながら、以下の基準を設けて精査しています。
関係機関等から、様々な募集や周知のためにtetoruで配信してほしいとの依頼がありますが、保護者が印刷をする必要があるものや、スマートフォンで見るには字が小さすぎるなど、配信に適さないと思われるものは見送ることもありました。このように、学校と保護者の双方の立場に寄り添った運用を心掛けています。
ーーー自治体連絡機能の導入をしたことで、どのような変化がありましたか?
tetoru導入後、一回あたり1000枚近く印刷していたプリント配布作業が不要となり、学校現場での負担が大幅に軽減されました。また、警報等発令時の臨時休校情報やクマ出没情報など重要な連絡も一括して行えるようになり、大事な情報が迅速に保護者へ伝達されるようになりました。これにより教職員の心理的負担も軽減され、保護者への安心感も向上しました。現在では、学校現場の先生方からも「配信してもらえるんですよね?」というリクエストも増えてきており、その利便性を実感しております。
▼警報等発令時の臨時休校の配信例