コロナ禍の影響もあり、当日朝の欠席連絡の電話が非常に増えていました。
学校によっては休む児童生徒の保護者が児童生徒の友人に連絡帳を渡し、学校に連絡するなどの手法を取っている状態でした。そこで、近隣地区が導入しているtetoruの検討をしていました。
扶桑町ICT活用研究委員会と一緒に検討を行いました。
扶桑町には20年以上の歴史を持つICT活用研究委員会があり、代表の校長を座長に各学校の校務主任が参加しています。GIGAスクール構想やICTを教育現場でより活用するためのアイデアを出し合い校長会などで報告をし、導入の検討を行います。そういった中で、欠席連絡や配布物のペーパーレス促進(連絡配信)のICT化を希望する声が多く寄せられていました。
検討の際、連絡配信や欠席連絡といった機能が無償で利用できることが検討時の大きな要素でした。また、近隣地区の活用方法を聞いたり、利用している校務支援システム「EDUCOMマネージャーC4th」との連携機能があることを知り、tetoruを導入する事を決めました。
tetoruを利用すると保護者との電話が減りますが、保護者に電話が必要な場合に、どのように対応するべきかが検討するポイントになりました。
現在は、保護者からtetoruへの欠席連絡が落ち着いたタイミングで電話するようにしています。 その結果、大きなトラブルなくtetoruの運用ができています。今後、さらに改善ができるようにしていきたいと思っています。
扶桑町ICT活用研究委員会と共に全校統一の保護者向け案内文書を作成し、導入のサポートを行いました。
町内の学校は2学期制になっているため、後期の10月に利用開始することをゴールに逆算してスケジュールをアナウンスしました。余裕を持ちながら、一方で保護者や教職員が具体的な日付を意識できるように配信のテスト日などを追加で設定し、滞りなく導入をすることができました。また、ICT活用研究委員会に各校の教職員が参加しているため、学校同士での繋がりが強く、tetoru導入を前倒しで進めている学校が、他校に情報共有することで、tetoruの導入が早く進みました。
導入時には、紙での連絡を希望する保護者が一定数おり、「紙とtetoruとの二重運用が多く発生するのでは?」と懸念していましたが、実際は各校に数名程度でした。
保護者がtetoruの欠席連絡を活用することで、大部分の電話の対応がなくなり、教職員の朝の時間に余裕ができ、授業の準備時間などに時間を回すことができています。また、連絡配信を活用することで、ほぼ毎日プリント配布があった中学校では、文書の印刷・配布の手間がなくなり、業務負荷軽減に繋がっています。
想定していなかった効果として、行政が実施する町内アンケートの回答率の向上がありました。 tetoru導入前までは町公式にアンケートを掲載していましたが、学校からの連絡配信にアンケートのURLを記載してもらうことで、保護者からの回答が増えました。
今後は今まで白黒印刷だった印刷物をカラーで配信できるようになったので、より鮮明なお知らせを届けられるようにしていきたいと考えています。