
久喜市は「誰一人取り残さない教育の実現」を掲げ、「久喜市版未来の教室」プロジェクトを推進しています。その根幹となるのが、以下の「4+1」のコンセプトです。
1.時間・距離に制約されないオンライン教育の実施
2.客観的・継続的データに基づく個別最適な学びの提供
3.汎用的な能力を養うSTEAM化された学びの推進
4.統合型アプリケーションによる校務の効率化
+1. ICTを使いこなしつつ、人間教師の良さを生かした“学びのコーディネーター”の育成


久喜市では、Google ClassroomやGoogle Meetを活用したハイブリッド授業を日常的に実施しています。インフルエンザなどで登校できない児童生徒も、自宅から授業に参加できる環境を整備。さらに、海外の中学生との国際交流もオンラインで実現しています。
また、不登校支援として「久喜市共同オンライン分教室(KDX)」を設置。AI型学習ドリルやメタバース空間を活用し、子どもたちが自分のペースで学び、仲間とつながる新たな学習の場を提供しています。


一人一台端末とクラウド環境を「学習の基盤」と位置づけ、AIドリルや各種テスト、生活アンケートなど多様なデータを「久喜っ子カルテ」として一元管理。ダッシュボードを活用し、子ども一人ひとりの学習状況や支援ニーズを可視化しています。
この仕組みにより、教員は子どもの学び方や成果を客観的に把握し、きめ細やかな指導やサポートが可能となっています。


市内31校が教育課程の「オーナー」となり、教科横断的な学びや探究的な学習を推進。総合的な学習の時間や特例校制度を活用し、社会とつながる課題解決型学習や、先端機器を用いたイノベーション体験など、STEAM教育を実践しています。
また、全校参加型のジュニアプレゼン大会を開催し、子どもたちの表現力や協働力の育成にも力を入れています。


久喜市はフルクラウド・ゼロトラスト環境を構築し、校務系・学習系のシステムを統合。教職員は1台の端末でどこからでも業務にアクセスでき、セキュリティも強化されています。
校務支援システム(C4th)とtetoruの連携により、名簿や欠席連絡のデータ連携が実現。市教委から保護者への直接連絡も可能となり、学校現場の業務負担軽減と情報伝達の迅速化が進みました。
ICT活用を前提としつつ、教師が“学びのコーディネーター”として子どもたちの主体的な学びを支えることを重視。キャリア段階や関心に応じた多様な研修体系を整備し、教員のファシリテーション力向上や、学び続ける教師の育成に注力しています。
また、教職員と子どもたち双方の「働きがい」と「働きやすさ」を両立し、Well-beingの実現を目指しています。



Google WorkspaceやChatを基盤とした業務改革により、情報共有や連絡の効率化が進み、教職員の負担が大幅に軽減。今後はデータ活用や生成AIの導入も見据え、さらなる教育・業務の質向上を目指しています。

リーディングDXスクール事業は、GIGAスクールの標準仕様に含まれている汎用的なソフトウェアとクラウド環境を十全に活用し、児童生徒の情報活用能力の向上を図りつつ、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実や校務DXを行い、全国に事例を展開する事業です。地域や校種を超えて様々な取組を参考にし、学校での端末の「普段使い」による教育活動の更なる推進にお役立ててください 。
リーディングDXスクール事業ホームページ⇒https://leadingdxschool.mext.go.jp/